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論文

Fast fault recovery scenarios for the JAEA-ADS linac

Yee-Rendon, B.; 田村 潤; 近藤 恭弘; 中野 敬太; 武井 早憲; 前川 藤夫; 明午 伸一郎

Proceedings of 18th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.61 - 65, 2021/10

日本原子力研究開発機構(JAEA)が提案する加速器駆動未臨界システム(ADS)の主要コンポーネントとして、30MW CW超伝導陽子線形加速器の設計を進めている。未臨界炉における熱応力の抑制のため、線形加速器には高い信頼性を持つことが主要な課題となる。本研究では、JAEA-ADS線形加速器のフォールトトレランスの能力を高めるための手法について検討を進め、ビーム運転を高速で復旧し停止期間を短縮できる障害補償スキームについて検討した。

論文

RCSバンプ電磁石磁場測定用プローブの検証

杉田 萌; 植野 智晶*; 堀野 光喜*; 高柳 智弘; 小野 礼人; 山本 風海; 金正 倫計

Proceedings of 18th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.641 - 644, 2021/10

J-PARCの3GeVシンクロトロン(RCS)では、水平シフトバンプ電磁石を用いて線形加速器からの入射ビームをRCSの周回軌道に合流する入射バンプ軌道を生成する。バンプ電磁石の励磁パターンは台形型のパルス波形で、立ち上がり・立ち下がり部の時間とフラット部の時間を、それぞれ150-500マイクロ秒と100-800マイクロ秒の間で変更可能である。このパルス波形をビームの要求条件に合わせることで必要な入射バンプ軌道をつくり、25Hzの繰り返し入射によって1MW大強度ビームを生成する。1MW大強度ビームの運転に際してはビームロスによる放射化の低減が求められ、そのためにはバンプ電磁石の磁場分布を$$pm$$0.2%以下の精度で測定し、高精度な入射バンプ軌道を確立する必要がある。そこで、バンプ電磁石への速いパルス励磁に対応できる高速応答性に優れた磁場測定器の選定評価試験を実施した。計測原理が異なる3種の磁場測定器(磁束計,ホールプローブ,積分型磁束計)を用いた比較検証を行ったところ、積分型磁束計の測定誤差が最も小さく、バンプ電磁石の磁場測定に適していることが分かった。

論文

J-PARCクライストロン短絡保護用半導体クローバースイッチの開発

小野 礼人; 高柳 智弘; 植野 智晶*; 堀野 光喜*; 山本 風海; 金正 倫計

Proceedings of 18th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.831 - 834, 2021/10

J-PARCでは、直線型加速器の高周波加速用クライストロン電源のクライストロン短絡保護装置(クローバー装置)に水銀整流器(イグナイトロン)を用いている。イグナイトロンは、世界的に使用が制限されている水銀を使用しており、将来的に製造中止が見込まれる。そこで、大電力半導体素子(MOSゲートサイリスタ)を用いたクライストロン短絡保護用半導体クローバースイッチを開発している。1枚当たり、3kV, 40kA, 50$$mu$$sの動作出力を実現するオーバル型基板モジュールを製作した。制御電源供給には、120kVを想定し、各基板モジュールに充電される高電圧を利用する自己給電システムを採用している。このオーバル型基板モジュール10枚を10直列で接続し、既設機器(120kV, 40kA)の電圧に対して1/4スケール(30kV, 40kA)での動作性能を確認することができた。その出力試験結果について報告する。

論文

J-PARC 3GeVシンクロトロン加速器トンネル内の中性子測定

山本 風海; 畠山 衆一郎; 大津 聡*; 松本 哲郎*; 吉本 政弘

Proceedings of 18th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.494 - 498, 2021/10

J-PARC 3GeVシンクロトロン(3GeV Rapid Cycling Synchrotron, RCS)では、2021年5月現在、およそ740kWで中性子ターゲットに向けた連続運転を行っている。機器の放射線損傷の検討のために、加速器運転中のビームロスによる中性子やガンマ線などの二次粒子のスペクトルの評価方法を検討しているが、ビームロス量が過多であった場合は、ビームロスによって発生する中性子やガンマ線を識別することは困難となる。しかしRCSでは、入射直線部を除きほとんどロスが発生していないことが、ロスモニタの出力および残留線量の測定よりわかっている。そこで、今回は運転後の線量が現在の運転状況において数十マイクロSv/h程度である出射分岐ダクトの近傍において、液体シンチレータを用いて中性子-ガンマ線の弁別が可能か予備試験を行った。試験の結果、検出器に入ってくる二次粒子のレートは弁別可能なレベルであることが判った。

論文

原子力機構-東海タンデム加速器の現状

松田 誠; 田山 豪一; 石崎 暢洋; 株本 裕史; 中村 暢彦; 沓掛 健一; 乙川 義憲; 遊津 拓洋; 松井 泰; 阿部 信市

Proceedings of 18th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.394 - 398, 2021/10

原子力機構-東海タンデム加速器は最高加速電圧が約18MVの大型静電加速器であり、核物理,核化学,原子物理,材料照射などの分野に利用されている。昨年度の利用運転日数は112日であり、主として核物理実験に利用された。最高加速電圧は15.4MVであった。4/20$$sim$$5/7の期間は新型コロナウィルスの感染拡大防止のための出勤自粛により運転を休止した。その後、希少なRI標的であるEs試料を用いた実験が計画されていたため、所内研究者のみの条件で運転を再開し、制限解除と共に通常運転へと移行した。2020年度も2019年度に引き続きSF$$_{6}$$高圧ガス施設の液化貯槽の開放検査実施のため約3ヵ月を施設検査に充てることになり、その間運転を停止した。また、発電用回転シャフトの絶縁破壊などにより性能が劣化した低エネルギー側の加速管16本(8MV相当)を予備品と交換する作業も実施したため7月から12月までの長期の定期整備間となった。発表では加速器の運転・整備状況およびビーム利用開発等について報告する。

論文

1/4波長型超伝導空洞の内面電解研磨の実施報告

仁井 啓介*; 井田 義明*; 上田 英貴*; 山口 隆宣*; 株本 裕史; 神谷 潤一郎; 近藤 恭弘; 田村 潤; 原田 寛之; 松井 泰; et al.

Proceedings of 18th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.334 - 337, 2021/10

原子力機構の東海タンデム加速器では重イオンビームを用いた核物理・核化学・材料照射などの研究が行われている。タンデム後段にはビームのエネルギーを2-3倍に増加させるための超伝導ブースターが設置されているが、長期間の休止中となっている。この超伝導ブースターの仕様は、型式=同軸1/4波長型共振器(QWR)、最適ビーム速度=光速の10%、加速電界=5.0MV/m@4Wである。現在、再稼働に向けた取り組みを行っており、各種試験を行う準備として予備の超伝導空洞の電解研磨を検討している。この空洞はニオブ-銅のクラッド板で製作されており、底部に大きな開口があるため、再度の電解研磨処理が可能な構造となっている。今回、マルイ鍍金工業と日本原子力研究開発機構が共同で1/4波長型超伝導空洞内面電解研磨について設備や条件の検討、電解研磨の実施、研磨後表面や空洞性能の評価等を行ったので、その結果を報告する。

論文

SiCワイヤにおける二次電子放出の大強度ビームに対する耐久性

明午 伸一郎; 中野 敬太; 大久保 成彰; 湯山 貴裕*; 石井 保行*

Proceedings of 18th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.296 - 301, 2021/10

原子炉の廃棄物の有害度低減に用いる加速器駆動システム(ADS)や大強度核破砕中性子源の安定した運転のためには、ビームプロファイルモニタが重要となる。J-PARCの核破砕中性子源では、炭化珪素(SiC)の二次電子弾き出しによるマルチワイヤ-プロファイルモニタ(MWPM)用い測定を行っている。ADSのターゲット等の材料試験のためにJ-PARCで建設を計画している陽子照射施設でも、SiC製のMWPMを用いる予定としている。SiCのビーム耐久性が重要となるため、HeおよびArイオンビームを用いてSiCワイヤの劣化を測定した。本研究ではまた、2次元のビームプロファイル取得のため、蛍光型プロファイルモニタの開発を行った。アルミナを用いた蛍光体に対し、ArおよびXeイオンビームを入射し、蛍光スペクトルの測定を行った。

論文

2MHz高周波源による高周波大強度負水素イオン源から引き出されたビームへの影響

神藤 勝啓; 柴田 崇統*; 和田 元*

Proceedings of 18th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.230 - 233, 2021/10

J-PARCやSNS, LINAC4では2MHzの高周波源を用いてイオン源内で水素プラズマを生成し、負水素イオンビームを引き出している。これまで、我々は高周波負水素イオン源より引き出された負水素イオンビームの特性について報告してきた。今回、高時間分解能でマクロパルス内でのエミッタンスの変化を測定する計測系を開発した。この計測系を用いてイオン源より引き出された負水素イオンビームのエミッタンスを測定したところイオン源のプラズマ生成に用いている高周波源と同じ周波数またはその高調波で揺動していることが分かった。本発表では、測定で得られたエミッタンス揺動の結果について報告する。

論文

J-PARCリニアックのイオン源RFおよび空洞RFの同期システム

柴田 崇統*; 平野 耕一郎; 平根 達也*; 神藤 勝啓; 林 直樹; 小栗 英知

Proceedings of 18th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.417 - 421, 2021/10

J-PARCリニアックでは、2014年より高周波放電型(RF)負水素イオン源運転を開始した。RFイオン源ではプラズマ点灯のため数10kWの2MHz RFを高周波アンプから入力する。しかしながら、イオン源のRFが加速空洞のRFと同期を取っていなかったために、リニアック各部における電流波形計測では、形成した中間バンチがイオン源の2MHz揺動によって異なる波高が示された。そこで、我々はイオン源RFと空洞RFの同期を取ることで、ショット(25Hz)ごとのビーム輸送を変わりなく行うことに成功した。

論文

TiN付きセラミックブレイクを利用した壁電流モニター

菖蒲田 義博; 外山 毅*

Proceedings of 18th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.75 - 79, 2021/10

金属製のチャンバーに挟まれた短いセラミックのリングを「セラミックブレイク」と呼ぶ。陽子シンクロトロンの偏向電磁石付近では、外部磁場によってチャンバーに生じる渦電流の影響を緩和するためセラミックブレイクを挿入する。また、陽子ビームの一部がチャンバー表面に衝突することで生じる電子の二次放出を抑制するため、このセラミックの内面は、薄いTiNを施されることもある。陽子シンクロトロンで大強度ビームを実現するために、このようなセラミックブレイクが作るビームのインピーダンスは精力的に研究されてきた。現在、このインピーダンスは、TiNの抵抗、放射損失項、およびセラミックが作る容量項の並列回路で近似できることが分かっている。この時、TiNの厚さが薄くなるとインピーダンスが高くなる。それは、スキンデプスがTiNの厚さより大きくても、壁電流は主にTiNを流れ続けるからである。これは、セラミックブレイクのインピーダンスが、広帯域で周波数に大きく依存しないことを意味している。したがって、薄いTiNを施したセラミックブレイクを使うと縦方向のビーム形状をモニターすることができる。本報告では、主に理論と測定の観点から上記の原理の実証試験結果を説明する。

論文

J-PARC RCSの空胴ギャップ電圧モニタの周波数応答評価

沖田 英史; 田村 文彦; 山本 昌亘; 野村 昌弘; 島田 太平; 吉井 正人*; 大森 千広*; 原 圭吾*; 長谷川 豪志*; 杉山 泰之*; et al.

Proceedings of 18th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.840 - 844, 2021/10

J-PARC 3GeVシンクロトロン(RCS)は、ビームの加速で使用する高周波として、周回周波数の2倍の周波数である基本波と、さらにその2倍の周波数の高調波(2倍高調波)の電圧を用いたデュアルハーモニック運転を行っている。加速ギャップに発生させる各高周波の電圧と位相の安定化にはマルチハーモニックベクトルフィードバック制御が採用されている。この制御のフィードバックに用いられる測定値には、各加速空胴の加速ギャップの1つに備え付けられたギャップ電圧モニタからの出力が使用されている。ビーム進行方向のビーム分布(バンチ形状)は各高調波の相対的な位相で変化するため、ギャップ電圧モニタの位相測定値の周波数応答を正確に把握することが重要となる。そこで、ギャップ電圧モニタの位相の周波数応答測定とこれを反映したビームシミュレーションを実施した結果、実際のビーム加速試験で測定されたバンチ形状をよく再現することを確認した。本発表では、周波数応答測定とビームシミュレーションについての詳細とギャップ電圧モニタ回路についての考察について報告する。

論文

J-PARC RCS次世代LLRF制御システムの性能

田村 文彦; 杉山 泰之*; 吉井 正人*; 山本 昌亘; 沖田 英史; 大森 千広*; 野村 昌弘; 島田 太平; 長谷川 豪志*; 原 圭吾*; et al.

Proceedings of 18th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.170 - 174, 2021/10

J-PARC 3GeVシンクロトロン(RCS)における大強度陽子ビームの安定な加速のためには高精度で安定な低電力高周波(LLRF)制御システムが不可欠である。RCSのLLRF制御システムは運転開始から10年以上大きな問題なく運転されてきたが、構成要素であるデジタル部品の陳腐化により維持することが困難となっていた。このため、2016年より次世代LLRF制御システムの開発を行い、2019年に次世代システムへの置き換えを完了した。RCSの広帯域金属磁性体空胴のビームローディングを補償するにはマルチハーモニックの補償システムが必要である。次世代システムではマルチハーモニックベクトルrf電圧制御フィードバックを採用することで、旧システムにおけるフィードフォワード法を用いた補償よりも安定な大強度ビーム加速を実現した。本発表では、次世代システムの概要、ビーム試験結果を示すとともに、更なる性能向上に向けた取り組みについて報告する。

論文

画像認識で使用する画像は適切か、オートエンコーダーによる評価

野村 昌弘; 沖田 英史; 島田 太平; 田村 文彦; 山本 昌亘; 古澤 将司*; 杉山 泰之*; 長谷川 豪志*; 原 圭吾*; 大森 千広*; et al.

Proceedings of 18th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.80 - 82, 2021/10

J-PARC 3GeVシンクロトロンでは画像認識技術を用いることにより、ビームモニタで得たビーム進行方向の強度分布の画像から中心運動量からのずれ量が得られるようになった。今後、この得られた値を加速器の制御に使用することを考えた場合には、得られた値が信頼できるかが重要となってくる。なぜなら、画像認識技術では、データ取得に失敗した画像からも何らかの間違った値が得られてしまうからである。得られた値が信頼できるかどうかは当然その画像で決まる。そこで、今回機械学習の一種であるオートエンコーダーによる異常診断の手法を画像の診断に適用することにより、画像から得られた値が信頼できるかを示す指標を得ることができた。

論文

3GeVシンクロトロンビーム入射部への遮蔽体設置作業

仲野谷 孝充; 神谷 潤一郎; 吉本 政弘; 高柳 智弘; 谷 教夫; 古徳 博文*; 堀野 光喜*; 柳橋 享*; 竹田 修*; 山本 風海

Proceedings of 18th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.238 - 242, 2021/10

J-PARC 3GeVシンクロトロン加速器ではビーム出力の増強に伴い、ビーム入射部付近では放射化による機器の表面線量と空間線量率が年々増加している。一方でビーム入射部には人の手によるメンテナンスが欠かせない機器が多数存在しており、作業者の被ばく低減が重要な課題であった。特に今後、本加速器の設計値である1MWで定常的な運転をしていくとさらなる機器の放射化が予想されるため、作業者の被ばくを低減するには遮蔽体の設置が必須である。遮蔽体の形状、設置方法等について検討を重ねた結果、ビームライン架台に対して取り外し可能な遮蔽体を設置することとした。そして、2020年夏季メンテナンス期間に遮蔽体の設置作業を実施した。遮蔽体の設置作業は高線量下で行われるため、作業員の被ばく量を抑えることが重要な課題であった。被ばく低減を図るため、入念に作業計画と作業手順を作成し、また、作業期間中も様々な被ばく低減対策と個々の被ばく管理を行った。これにより、作業者の最大の被ばく線量を管理目標値以下に抑えて作業を完遂することができた。遮蔽体設置後に遮蔽効果を検証した結果、この遮蔽体によって入射部近傍での被ばく線量が大幅に低減することが確認できた。本発表では設置した遮蔽体の概要、設置作業に係る作業管理・放射線管理及び遮蔽効果について報告する。

論文

J-PARC LinacおよびRCSにおけるMPSモジュールの更新,2

高橋 博樹; 鈴木 隆洋*; 石山 達也*; 伊藤 雄一*

Proceedings of 18th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.914 - 917, 2021/10

異常が発生した際にビームを速やかに停止する機械保護システム(MPS)は、ビームロスによる損傷と機器の放射化を最小限に抑えるために不可欠である。既存のMPSモジュールはJ-PARC稼働初期から使用されているため、経年化対策として、新MPSモジュールの設計・製作および更新を2018年より開始した。本件では、新MPSモジュールのうち、MPS信号の集約モジュール、及び、信号を長距離伝送するE/Oモジュールの仕様、及び、動作確認試験の結果について述べる。

論文

J-PARC Linac/RCSにおける機器インターロック発報イベントの解析

林 直樹; 畠山 衆一郎; 福田 真平*

Proceedings of 18th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.679 - 682, 2021/10

ユーザー利用の加速器において、高い稼働率を実現するためには、原因の単純な電磁石や加速空洞電源のインターロック以外に、複合的な発報事象についても詳しく理解する必要がある。J-PARCでは、単に1次的なインターロック情報だけでなく、ビーム診断系で記録された発報事象以前を含むデータより、丁寧な事象再構成を行い、原因をより的確に、明らかにする取り組みを行っている。今回新たにRCSロスモニタのより詳しい波形情報、MLFとMRの同時運転時の状況などを踏まえた解析を進めた。同時運転時の特有のビーム行き先切り替え時の問題、イオン源放電時の影響、RCS出射キッカーに係る事象等を紹介する。

論文

J-PARCキッカー用LTD半導体スイッチ電源

高柳 智弘; 小野 礼人; 堀野 光喜*; 植野 智晶*; 杉田 萌; 富樫 智人; 山本 風海; 金正 倫計

Proceedings of 18th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.53 - 57, 2021/10

J-PARCの3GeVシンクロトロン(RCS)キッカー電源を代替する半導体スイッチ電源の開発を進めている。パワー半導体の素子には、現在の主流であるシリコン(Si)製より高周波特性に優れ低損失なシリコンカーバイド(SiC)製の半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)を採用し、回路基板の主要な部分は、低ノイズと低インダクタンスを実現した放射対称型のLinear transformer driver(LTD)回路で構成した。また、電源全体は、既存のキッカー電源の機能を有する回路に新たに追加する周回中の大強度ビームの誘導電流低減を目的として反射波吸収回路を1枚のモジュール基板で実装する主回路基板と、フラットトップの時間的一様性を要求仕様に合わせて補正する低電圧出力の補正基板の2種類の組み合わせで構成する。今回、1.7kVのSiC-MOSFETを使用した主回路基板を32枚と、100VのMOSFETによる補正基板を20枚使用し、キッカー電源として必要な定格40kVの出力を実現した。評価結果について報告する。

論文

Recent progress of laser stripping POP demonstration study at J-PARC RCS

Saha, P. K.; 原田 寛之; 米田 仁紀*; 道根 百合奈*; 渕 葵*; 佐藤 篤*; 柴田 崇統*; 金正 倫計

Proceedings of 18th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.656 - 660, 2021/10

We have significant progress on the preparation of POP (proof-of-principle) demonstration of 400 MeV H$$^{-}$$ stripping to proton by using only lasers at J-PARC RCS. The motivation of this research is to establish H$$^{-}$$ charge-exchange injection by using lasers instead of a stripper foil conventionally used at present. A short foil lifetime and residual radiation caused by the foil scattering beam loss are extremely serious issues, especially at high-intensity operation. The R&D of the laser system is in good progress through experimental studies for 3 MeV H$$^{-}$$ beam at present. We developed a multi-reflection laser cavity system to reduce the seed laser power, which was also successfully tested for 3 MeV H$$^{-}$$ beam neutralization in July, 2021. Further development of the whole laser system is continued to start the POP demonstration study in 2022.

論文

J-PARC 3GeVシンクロトロン用荷電変換フォイルの長寿命化に向けたとりくみ

吉本 政弘; 仲野谷 孝充; 山崎 良雄; Saha, P. K.; 金正 倫計; 山本 春也*; 岡崎 宏之*; 田口 富嗣*; 山田 尚人*; 山縣 諒平*

Proceedings of 18th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.850 - 854, 2021/10

J-PARC 3GeVシンクロトロン加速器(RCS: Rapid Cycling Synchrotron)では、大強度陽子ビームを実現するために荷電変換フォイルを用いた荷電変換ビーム多重入射方式を採用している。この入射方式では、リニアックから入射される負水素ビームが荷電変換フォイルを通過する際に陽子に変換され、周回ビームに重ねることができる。そのため、ビームサイズを広げずに大強度ビームを蓄積することができる。一方で、ビーム入射期間中は、リニアックからの負水素ビームとRCSで周回する陽子ビームの双方がフォイルを通過するため、荷電変換フォイルのビーム照射に対する耐久性能の向上は大きな課題となっている。RCSでは、ホウ素を添加した炭素電極によるアーク放電法で製膜した薄膜(Hybrid type thick Boron-doped Carbon: HBC)を荷電変換フォイルとして用いている。HBCフォイルは、ホウ素を添加することで従来の純炭素薄膜と比較してビーム照射に対する寿命の向上に成功し、RCSにおいてもビーム強度700kWでの長期間利用運転及び1MWでの2日間連続運転試験で壊れることなく使用できることを示した。我々は、ホウ素添加によりビーム照射耐久性能が向上するメカニズムを明らかにし、さらなる長寿命化に向けたフォイルの実現を目的とし、量子科学技術研究開発機構(QST)高崎・イオン照射施設(TIARA: Takasaki Ion Accelerators for Advanced Radiation Application)のイオンビームを用いた照射試験を行ってきた。これまで、ホウ素の添加量やカソード・アノード電極に使用するホウ素添加炭素電極と純炭素電極の組み合わせにより、イオンビーム照射による寿命が異なることが分かってきた。本報告では、ビーム照射試験の結果からHBCフォイル内のホウ素の役割に関する考察について報告する。

論文

J-PARC MRのFXセプタムとFXキッカーのインピーダンスの評価と対策

小林 愛音*; 外山 毅*; 中村 剛*; 菖蒲田 義博; 石井 恒次*

Proceedings of 18th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.287 - 291, 2021/10

加速器を構成する要素のビーム結合インピーダンスの影響の見積もりと対策は、それにより引き起こされるビームの集団効果を抑制し、ビーム強度を上げるために不可欠である。J-PARC main ring (MR)は現在の最高強度515kW ($$2.8 times 10^{14}$$ ppp, MR cycle 2.48 sec)から750kW ($$2.03 times 10^{14}$$ ppp, 1.3sec)、さらには1.3MW ($$3.33 times 10^{14}$$ ppp, 1.16 sec)と大強度化する計画であり、不安定性をはじめとした集団効果によるビームロスの低減は必須である。大きなインピーダンスを持つと考えられている個々の装置のうち、FXセプタムとFXキッカーをCSTシミュレーションでモデル化し、縦および横方向のインピーダンスの見積もりを行った。特に大きな値となったインピーダンスについては、それが発生するウェイク場を減衰させる方法を検討した。FXセプタムについては、SiCをウェーク場の減衰器として追加することでインピーダンス低減を目指すように設計し、かつ発生する熱等が実用的かどうか調べ、製作を行なっている。インピーダンスの実測定は夏から秋に行う予定である。ここではシミュレーション過程およびインピーダンスのビームへの影響の見積りを報告する。

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